2016年3月6日日曜日

IT・情報サービス産業の人材確保は・・・(その1)

厳しいですよ!

それをご理解していない方々・・・、多過ぎ(笑)

昨年暮れに、平成27年度の学校基本調査が公表されました。
(学校基本調査とは、「学校に関する基本的事項を調査し,学校教育行政上の基礎資料を得ることを目的とする」文部科学省の実施する調査です。)

仕事柄、IT・情報サービス産業の企業様や団体の情報交換会に参加することがある。そんな時に、企業様から求人を頂戴し、学生を採用いただくだけではなく、何か提供できないものかと考えた。

「採用活動が上手くいかない」という企業様の声をよく聞く。そこで、専門学校の情報系学科の状況はどうなんだろうと、学校基本調査のデータを眺めてみた。

一番気になったのが、専修学校のデータ「学科別学校数」という統計表。
統計表「学科別学校数」の専門課程を設置する学校数(専門学校の数)を追ってみる。
(専修学校の中でも、専門課程を設置する学校が「専門学校」という称号を使えることになっています)

専門学校は、「工業系」「農業系」「商業系」など専門課程を設置している。
その学校の成り立ちによって、情報系の学科が「工業系」の専門課程に含んでいる学校と「商業系」の専門課程に含んでいる学校がある(それ以外もある可能性は否定できないが・・・)。

ここでは古くからデータがそろっているという事で、工業系専門課程の中で「情報処理」「電子計算機」という区分の学科を持っている学校数に注目をした。(このデータの学校数は、「情報処理」や「電子計算機」に区分される学科をもっている学校の数で延数である。)

必要なデータを抽出した結果の表。

この表を見て・・・

2003年 高等学校での教科「情報」の導入は、多くの情報系の専門学校で学生が増えるのでは?と期待をもっていたのではないでしょうか? この当時、学科の運営をする立場でしたので、大いに期待していましたが・・・。このデータからも・・・(笑)
昨年、2014年までのデータで資料を作成した後、高等学校の進路指導の先生たちにお会い数機会があり、そのことをお尋ねしました。
回答は、教科「情報」の授業はパソコンのリテラシーを学ぶもので、それがITのエンジニアにってのは無いでしょう。との事でした。
なるほど、その学んだことを仕事へ導くような話をすることは無いですものね。

2004年 楽天 三木谷社長とライブドア 堀江社長(当時)が、球団買収で争った年です。
個人的には、ウィン・グループ 飯田明氏の講演を聞いて「メンタルトレーニング」に興味を持った年。
この頃、情報系学科のテコ入れ策として「IT業界の有名人」を招聘して、イベントを実施しようという企画が持ち上がった。関連部署と話をした際に、「IT業界の有名人」として名前が挙がるのは、楽天 三木谷社長やライブドア 堀江社長の名前であった。
情報系の学科を卒業して多くの学生が入社する、情報システムの開発・運営に携わる企業群とは趣が異なることもあり反対しましたが・・・。堀江社長を招聘してのイベントをする方向で着々と規格が進み・・・。しかし、さぁという段階で「ライブドア事件」が起こり、企画はお流れとなりました。

この時わかったことは、世間一般が考える「ITの会社」と業界の人たちが思ている「ITの会社」の乖離であった。

話がそれてしまったが、上記表のデータをグラフにする。

ITエンジニアの育成をする専門学校数は、右肩下がり。
学校数の減少は、止まらない。


ITエンジニアを目指す学生さんにとっては、とても嬉しい状況でしょう。
売り手市場ってことだからね。


情報系の専門学校が減っても構わない。
学科不問で、大学生、短大生、専門学校生を採用するさ。
と、お思いの方もいらっしゃることでしょう。

そうでしょうかね?


IT・情報サービス産業の人材確保は・・・(その2) へ続く。

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